シンプルモダン+漆喰の家(中黒瀬M邸)
注文住宅 漆喰
投稿日:2009年7月29日, 更新日:2018年2月2日, 閲覧回数:17,077 回, Tweet
===インプレッサWRC仕様とともに===
1.建築概要
用途・延べ床 | 住宅・109㎡(33.1坪) |
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構造・規模 | 木造(在来工法、耐力合板張り通気工法)・2階建て |
企画・監修 | 建築工房ノーマン |
設計・デザイン | AAP建築設計事務所 |
建築手法 | CM方式(施主による直接分離発注方式) |
仕 様
基礎 | ベースと立上り一体型基礎(基礎断熱を含む) |
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外壁 | 漆喰塗り |
屋根 | ガルバリウム鋼板瓦棒(縦ハゼ葺き) |
床 | パイン無垢フローリング(厚20mm) |
壁,天井 | ウッドチップクロス貼り(独製) |
断熱材 | グラスウール(厚100mm) |
塗 装 | 自然塗料(独製),酸化チタン塗料他 |
2.建築までの過程
『ホームページから』
ホームページ検索からのアクセスでした。
20代の若い施主は「ネット検索はお手のもの」・・・とお見受けしました。
『土地探しから』
施主ご自身も数箇所の候補を挙げておられたが、どれも「タスキに長し帯に短し」状態でした。
幸いにも私共にてお世話した不動産業者さんにて、広めで格安の土地を紹介された。
『周辺環境は??』
紹介された土地の下見に同行した。
近隣の方々ともお話しした。とても感じの良い人達でした♪。
価格も申し分ないけれど、これなら「住み良い環境!」と、お奨めした。
【 豆知識 】環境の選択
「環境」といっても様々な要素があります。
日照条件・景観・風通し等の自然環境、これらは現地視察にて感じることが出来ます。
しかし人間関係、コミュニティ等の周辺環境は意外と見落しがち。 生活を始めてからでは取り返しがつきません。
土地探しをされるときには「人間関係の環境調査と判断」も お忘れないように ♪(≧o≦) b
3.建築手法のこだわり:『シンプルモダン』
『外壁は何にする?』
間取りプラン、外観などは程なく完了したけれど、外壁は何にするか迷った。
シンプルでシャープな素材としては、ガルバリウム鋼板。
毎度お奨めしているのは漆喰。
『では、実物を見てみましょう!』
“漆喰”に関しては、私共の企画にて建築済みのお家を数件、見学して頂いた。
“ガルバリウム”に関しては、同業友人のデザインした住宅の他に、予め調査して見つけていた物件も数件見学した。
『差は歴然!』
シャープでシンプルなガルバリウム張りの住まいは、数年経つと、、、どうなっているのかしら??
白いので汚れが目立つ筈?の漆喰塗りの住まいはどうなっているのかしら??
見学途中で既に「漆喰!」と決定された。誰が見ても、その差は歴然としていた。
人工的に加工された鋼板と、数千年の歴史ある自然素材の比較は、漆喰塗りが完勝でした。
【 豆知識 】外壁素材の耐用年数とメンテナンス
- 鋼板系:ステンレスなどを除き40~50年程度。塗装は15~20年に一度要更新。
- サイディング系:40~50年程度。塗装は15~20年に一度要更新。
- 塗装系:下地素材により耐久性の変動あり。15~20年に一度要更新。
- タイル系:50年以上。但し目地部分は場合により10年サイクルにてメンテナンス要。
- 塗り壁:自然素材系(漆喰、珪藻土など)は、剥がれが無ければ50年以上。
※私共が「漆喰」をお奨めしているのは、同じ自然素材でも珪藻土に比べ、イニシャルコストが安いことと、基本的にメンテナンス不要であること。
色は白と限定されるが表面の表情には様々なバリエーションがあり、表情の選択肢が意外に広いことなどです。
耐久性においても世界中の建物が歴史的に証明しています。
4.建築中よもやま話
『地盤が緩かった』・・・杭の話
設計計画がある程度出来上がると、地盤調査をします。
調査結果は粘土質地盤の為「地下6~8mまで要地盤改良」でした。
ここでは鋼管杭を採用しました。100万円近くの大出費でした。
※東広島でも黒瀬近辺は粘土質地盤が多いようです。
『連絡はメールで』
連絡関係の殆どはメールにてOKでした。
写真添付による工事進捗状況の報告、詳細図面の参照、銀行の手配関係なども含め、連絡関係はとてもスムースでした。
さすがIT企業にお勤めの精鋭だけのことはありました。(≧ω≦)b
『CM方式はお得だったか?・・』
私共は「建て主にとって一番お得!」と確信しているCM方式(施主による直接分離発注方式)を何時もお奨めしています。
聞き慣れない建築手法なので、理解していただくまでが大変ですが、この度のお施主様は、技術系の方でもあり、ネット検索もされていて、当初よりその辺りのご理解はされていたようです。
最終的な建築費総額は、ハウスメーカーと同じくらいなのに、何処がどう違うのか??見分けがつき難い面があります。
・・・それは広島では殆ど採用されていない「丈夫な一体構造基礎」であったり、「基礎の断熱」「建物構造の補強と通気」であったり、そして「自然素材の導入」「毒気のない自然塗料の採用」だったりする。
出来上がってしまうと、プロでも分かり難い部分に費用を費やしている処があります。
※私共の標準仕様は、今話題の長期優良住宅並みのレベルと自負しています。
幸いなことに、今回の建て主は、ジャンルは違えど、技術者であられたので、「何処がどうちがうのか」を理解して頂いているようでした。本望です。
私共が提供している、この「CM方式による住まいづくり」を広島エリアの皆様にも是非、味わって頂きたいと自信を持ってお奨めしております。
5.建て主の感想:『デザインと技術の融合に満足』
- 生活してみて驚いたのは遮音性が高い事
- 自分の家は他の家とは雰囲気が違う(デザインが活きている)
- 車両突入防止に作られた“RC打ち放しの壁”も良い感じです
- 各部屋のLAN配線、電球の色 等々 建築中に修正できました。
- CM方式のメリットである施主、施工業者、管理の3者の伝達がうまく行き、完成後「ここはこうすれば良かった」とい点が無いです
- 以前のアパート暮らしよりも確実に省エネになっている(オール電化+省エネ設計)
6.訪問者の感想:『1000万円の違いが見えてこない?』
ここ1年で十数組の友人が遊びにきましたが好評です。
- アプローチに撒いたレンガチップがオシャレ
- 漆喰塗りの壁は高級な雰囲気がする
- アメリカ製の玄関⇔リビングの扉がカッコ良い
- オーダーの靴箱、ダイニングテーブルもオシャレ
- この家より1000万円高いハウスメーカーの家を購入したが価格分の差を感じれない。
⇒「CM方式なので良い家ができた」と説明しました。
文書(ページ)情報 | |
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区分 | 施工例 > 住宅 |
掲載日 | 2009年7月29日 |
更新日 | 2018年2月2日 |
閲覧回数 | 17,077 回 |
参考度 | |
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