マンションリフォーム 「十日市A邸」
マンション リフォーム 改装
投稿日:2008年11月22日, 更新日:2018年2月2日, 閲覧回数:9,155 回, Tweet
1.建築概要
- 用途・延べ床:住宅・施工面積約41㎡(12.4坪)
- 構造・規模:RCマンション
- 設計・監理 建築工房ノーマン(一級建築士事務所)
仕 様
- 床 :カーペット
- 壁 :ビニールクロス
- 天井:ビニールクロス及び松化粧梁取付
- その他:作り付け家具、システムキッチン
2.建築するまでの過程:『無機質な空間を柔らかく改造』
「水廻りの改装とリビングを快適に」との御要望だった。
一般的なマンション空間だった為、深味を求める事は、少々難が有るかに思われたが、『難しいからこそ挑戦して、より良い住まいに成長させてみたい』との意欲から、お引き受けした。
3.建築方法のこだわり:『もっと温かみと、深みを』
キッチンは、セミオーダー。
リビングとの間に、受け渡し用の小窓を設けた。
お洒落で高級ななサイドボードをお持ちだったので、リビング側に配置し、周辺を作り付け家具にて雰囲気を揃えた。
また、家具と連続してパーティシンクを配し、来客時の対応に備えた。
それらの壁面にはイタリアンタイルを張りつけ、隣接するドアにも同様にワンポイントとして張った。
リビングの天井に無垢の松材の化粧梁を取り付けた。 コンクリートの建物だから、別に構造的に必要だった訳ではない。無機質な箱の環境に、少しでも温かみを持ちこみたかったから。
その梁に、移動式の照明器具を取り付けた。
重厚な梁とスタジオのような照明のミスマッチが面白い。
4.建築中の苦労:『この天井はどうしたんだ?』
一度、リビングの天井に梁を取り付けたが、はずした。天井と梁の間がスキマだらけだった。 なんと、 コンクリートの天井が2cm近くも、うねっていた。
急遽、設計変更し、天井と梁の間に膜板なるものを施し、見た目に真っ直ぐに見える様、調整した。
また、施主の美的レベルは高く、細部の注文に到るまでの対応に必死だった。
5.完成後の感想:『ここでも、苦労し甲斐があった・・・』
注文のキビシイ面もあったが、出来あがり、納得して頂けると、しっかりと、お褒めの言葉も頂いた。
職人さんの「誰と誰には随分苦労をかけたから」と、名指しで祝儀も出された。只の厳しいお方では無かった。
<追伸:コンクリートの住まい昨今>
その後、しばらく経って、大学によって数値の差は有るが、医学部あたりから、『コンクリートの住まいの人は木造の人より寿命が短い』とのデーターが出始めた。原因が究明されておらず、現時点では対策の施し様も無いのだが、化学製品であり無機質なコンクリートそのものにも人体に良くない成分は有るのだろうが、『気密性が良すぎる為に空気が澱んでしまうのも、原因の一つでは?』と思っている。これからの大事な課題の一つにしておきたい。
文書(ページ)情報 | |
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区分 | 施工例 > リフォーム |
掲載日 | 2008年11月22日 |
更新日 | 2018年2月2日 |
閲覧回数 | 9,155 回 |
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私は、日本製のタイルは殆ど採用しない。理由は『感性に乏しい』と評価しているから。日本製は、寸法規格・ばらつきの無さでは世界に誇れる。キッチリと作られ、一枚一枚全て同じ表情をしている。何だか何処かの、お利口ちゃんみたいだ。
それに比べ輸入品はヒドイ。何処かの暴れん坊みたいだ。上手に張り上げるのは難しく、職人さん泣かせではあるが、出来あがりはなんとも言えない深みと表情を提供してくれる。